高橋秀幸

軍事組織といえば、ピラミッド型で、厳正な規律があり、マニュアル重視の画一性という硬いイメージが一般的だろう。だが、究極の局面である防衛出動はもちろん、現代の自衛隊が直面する災害派遣や後方地域支援の活動においても、そのような旧態依然とした組織では立ち向かえない。もはや「いわゆる軍隊式組織では勝てない」時代なのである。 進化を怠った種は、地球環境の変化に対応できなかった恐竜のように滅んでしまう。そんなダーウィンの進化論を組織経営に採り入れたのが、「環境適応理論」だ。自衛隊組織も例外ではなく、“恐竜”にならないための進化を続けている。